”大潮・小潮”

月による潮汐は、第2話でもお話ししたように、概ね1日2回ずつ満潮・干潮が起き、月は15日ごとに満月○と新月●を繰り返します。(月の公転周期が約30日のため) 
この時、太陽と地球と月の位置関係が一直線上となるとき、地球が月と太陽の両方からの引力の影響を最も大きく受け、干潮と満潮の差が大きくなり「大潮」と呼ばれます。
この「月」を基準にして作られたのが暦の「旧暦」です。昔から、海を生活の場としていた漁師さんは、月を見て漁に出たもので、普段は届かない海の底にも、大潮になって潮が沢山引けば、竿や網が届くようになり、獲物が多く捕れるからです。

また、干潮や満潮には名前があり、その名前(潮名)を説明しますと・・・・・・

【大潮】
潮の干満差大、新月(旧暦の1日頃)や満月(旧暦の15日頃)の前後数日間

【中潮】
大潮と小潮の間、旧暦の3〜6日、12〜13日、18〜21日、27〜28日頃

【小潮】
潮の干満差小、上弦の月(旧暦の8日頃)や下弦の月(旧暦の22日頃)の前後数日間

【長潮】
上弦、下弦を1〜2日過ぎた頃、干満の差が一段と小さくなり、干満差が無くなり、同じ潮の状態が続くように見える小潮末期(旧暦の10日と25日頃)

【若潮】
小潮末期の長潮を境に大潮に向かって、潮の干満差が次第に大きくなっていく頃で、「潮が若返る」と言い、長潮の翌日というのがあります。

旧暦の1日(新月●)をスタートとし、大潮(新月●)→中潮→小潮(上弦)→長潮→若潮→中潮→大潮(満月○)→中潮→小潮(下弦)→長潮→若潮→中潮→大潮(新月●)を繰り返します。
特に素潜りでアワビやサザエを捕っている「海女さん」にとっては潮高は重要なんです。ダイビングも、潮高によっては、ポイントの水深が変わって、潜水時間が変わるかもしれませんネ。

 

Copyright (C) 2003-2004 ACE TOMATO. All rights Reserved.